コンポジットレジン修復におけるホワイトマージンとコントラクションギャップ

コンポジットレジンとグラスアイオノマーセメントでは、硬化反応が異なる。CRには光重合型と化学重合型があるが、いずれも重合して硬化するため、重合収縮を伴う。

それに対してGICでは酸塩基反応で硬化するため、重合収縮は生じない。

CRの収縮応力が、窩壁とレジンとの接着強さを上回った場合、両者のあいだにはギャップが生じてしまう。これをコントラクションギャップと呼ぶ。

一方で、接着強さが収縮応力を上回った場合には、エナメル質側の剥離が生じてしまう。これをホワイトマージンという。

コントラクションギャップにより辺縁漏洩が生じギャップ内に細菌が侵入すると、二次齲蝕の原因になる。またギャップの存在自体が歯髄刺激の原因になるほか、辺縁部の着色による審美障害も生じる。

C-ファクター, コントラクションギャップ, ホワイトマージン, 歯科, 保存修復学

重合収縮応力の緩和:C-ファクター

コントラクションギャップの発生を予防するためには、ギャップを形成させないように接着強さを強くすることが思い浮かぶが、ただ強くするだけではホワイトマージンなどの歯質側の破壊を伴う可能性があるため、同時に重合収縮応力を緩和させる必要がある。

重合収縮応力は、C-ファクターに大きく左右される。C-ファクターは、接着面積(接着しているレジンの表面積)/非接着面積(露出しているレジンの表面積)で表される。C-ファクターの大きい窩洞では、コントラクションギャップが生じやすい環境にある。ちなみにC-ファクターのCはConfigurationのCである。

例えばⅤ級窩洞は、接着面積が5面あるのに対して、非接着面積が1面しかないため、C-ファクターが大きいことになる。つまりコントラクションギャップが生じやすい。

一方でⅣ級窩洞なんかは、接着面積が2面しかないが、非接着面積は4面あるため、C-ファクターは小さくなる。よってコントラクションギャップは生じにくい。

これは、接着面積の比率が大きく非接着面積の比率が小さいほど、重合収縮応力が開放されにくくなり、その分接着界面に収縮応力がかかるためである。

参考文献

1) 保存修復学 21(第四版), 永末書店, 田上順次, 2011.

2014-11-19 | Posted in 歯のことNo Comments » 

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